漢方

漢方と肩こり

こんにちは。

奈良漢方薬局です。

今週は暖かい日が多かったですね。

3月も今日で最後。すぐ新年度が始まりますね。

いかがおすごしでしょうか。

 

今回は、漢方相談の中でも多い肩こりの話です。

 

1.漢方における肩こりの考え方

肩こりの原因として一番に考えられるのが瘀血(おけつ)です。

 

瘀血とは簡単に説明すると血の巡りが悪いことです。

瘀血には原因となるものがいくつか存在します。

 

1.気滞…気の流れが滞っている状態。ある時に強く、ある時は弱くなるのが特徴。

2.気虚…気が足りていない状態。すぐに疲れる。病気しやすいなど。

3.血熱…イライラして口の中が乾き、体温は高くないが身体は熱く感じる。肌荒れしやすい。

4.寒湿…気の運行を悪くして、痛みやこわばりがでる。重だるい痛み。冷え性、むくみ。

5.血虚…頭がフラフラしてめまいがする。手足のしびれ、冷え性、皮膚の乾燥がある。

 

この瘀血、

女性を見たらまず瘀血を疑えというくらいに女性には瘀血が多いです。

 

 

2.瘀血を治そう!!

 

さあ、原因がわかったら瘀血を治しましょう。

漢方でよく治るのですが、今回は漢方以外の方法を考えます。

 

①まずは瘀血の原因をなくしましょう。

 

1.気滞…ストレスが原因となることが多い。気分転換を積極的に。

 

2.気虚…体力の低下が原因。栄養のある食事を。

 

3.血熱…食の欧米化、生活習慣の乱れが原因の一つ。規則正しく生活し、毎日の食事の改善を。

 

4.寒湿…まずは身体を冷やさないように。生理中は特に注意。お風呂にゆっくり入って温める。

 

5.血虚…栄養が足りていないことが多いので、食事のバランスを見直す。目の使い過ぎも注意。

 

②肩の血流を良くしよう!

 

瘀血が原因なら肩の血流を良くすればいいです。

現代人は肩の筋肉を使っていません。

肩を動かして筋肉を使いましょう。

 

歩くときは大きく腕を振って。

腕を大きく動かすと自然と元気が出てくるものです。

 

それでもだめなら、肩の筋肉を使う体操をして肩こりを治しましょう。

 

・クロール体操 (1分)

・平泳ぎ体操   (1分) 

【1日3セット】

 

水泳のクロールと平泳ぎのときの腕の動きをするだけです。

肩周囲の筋肉を効率的に使います。

首の筋肉を使うために「息継ぎの動き」も入れて行います。

ゆっくり泳ぐつもりで動かしましょう。

 

肩の上下動に痛みがある場合は、痛みのない範囲で無理なく行いましょう。

 

③おまけ 漢方を使うなら

 

肩こりの漢方では、葛根湯が有名で良く使われているようです。

ドラッグストアでも肩こりの漢方として葛根湯がよく目につきます。

葛根湯は瘀血の改善を目的として使うものではありません。

 

肩こりで瘀血がみられるなら、

桂枝茯苓丸

当帰芍薬散

芎帰調血飲第一加減

桃核承気湯

通導散

当帰四逆加呉茱萸生姜湯

加味逍遙散

などの漢方を考えます。

 

瘀血もあるけど、

他の証(気虚とか)を優先するときもあります。

どの漢方が合っているのか

考えることが面白いところであり、

大変なところでもあります。

それでも次に来局されたときに

「良くなった」「よく効いた」と言われるだけで

疲れもふっとぶのですが。

 

ではでは。

今後とも奈良漢方薬局をよろしくお願いいたします。

 

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