風邪の漢方のお話。
今回は2回目です。
前回の記事はこちら
今回は風邪のときにチェックすることを説明します。
ポイントは、
「風邪の進行具合、身体の状態、症状の出ている個所」
です。
他にもいろいろある場合もあるのですが、
ここのポイントは必ず押さえておく必要があります。
まず、「風邪の進行具合」ですが、
風邪の引き初めと、風邪か治りかけ、
西洋医学では風邪は風邪であり(風邪という病名はないが)、治療は同じです。
漢方の考え方では、
風邪の初めは、まだ身体に体力があるので病気を外に追い出す漢方薬を使います。
一方、風邪が長引くと身体に抵抗力がなくなり、病気を追い出すにも気が足りなくてうまくいきません。
そのため、長引く風邪には身体の体力を回復するための漢方薬が中心となります。
冒頭に出てきた「葛根湯」は風邪の最初期に使うものです。
タイミングとしては、
「風邪とまではいかないけど、なんかゾクゾクして調子悪い」ときです。
高熱がでたタイミングではもう遅いこと多いのです。
次に「身体の状態」ですが、
例えば寒熱について。
身体を温めたいか、冷ましたいかと考えるといいかと思います。
仮に高熱であっても、
寒気があって布団にくるまっていたい人と、
首筋を冷やすと気持ちいい人では漢方薬の方向性が変わります。
身体を温めたい人は、身体の奥に冷えがあるので温める漢方薬が必要です。
一方、身体を冷ましたい人には余分な熱を取る漢方薬が必要となります。
また、起きているのもしんどいか、
風邪のわりには動けているかなどによっても漢方薬は変わります。
「症状の出ている個所」も考慮します。
呼吸系に症状が出ているのか。
それとも消化器系か。または鼻水のみかなど。
ここらあたりにポイントを置いてみると、
風邪の時に必要な漢方薬がみえてきます。
(つづく)
次は具体的は漢方薬の使い方を紹介します。
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